LOOK BOOK GUIDE

スタイリスト石田有佑氏によるLOOK BOOKコーデ紹介

シルエットや素材にこだわったA.Q.の2016 AUTUMN / WINTERコレクション。ひとつひとつこだわりを持って作り上げるA.Q.のアイテムを、洋服のプロであるスタイリストはどのように捉え、組み合わせていったのか。A.Q. のスタイリング全般を手がける石田有佑氏に、自らのコーデについて徹底的に解説してもらいました。今回は第1弾として、メンズコーデを特集します。

A.Q.編集部:本日は宜しくお願い致します。今回はLOOK BOOKに掲載されたコーディネートのコンセプトや、そこに込められた想いなどをお伺いしたいと思うのですが、LOOK BOOKだけでは各コーディネートの意図までしっかりと解説が伺えることがないので、すごく新鮮ですね。

 

石田:そうですね。ちょっと恥ずかしいですが頑張って説明したいと思います(笑)。では、さっそく。まずはメンズの1コーデ目ですね。

 

Look 01

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石田:ネイビーのMA-1に同色のスラックスを合わせたワントーンコーデです。この手の着こなしって一歩間違えたら野暮ったくなりがちなんですが、ボトムスにワンタックのセンタープレスが入っている、スラックス風のイージーパンツを持ってきたことで、上品な印象にまとまったと思います。それでいて、肩のチカラが抜けているというか。個人的にもかなり好みのスタイルです。あと、インナーにはホワイトのニットを合わせているんですが、よく見ると編み方がジャガード編みでヒトクセあって。シンプルだけど、こだわりがしっかりと感じられる大人の着こなしって感じですね。

 

A.Q.編集部:たしかにサラッと着こなしている感じがオシャレですよね。でも、小物には個性的なアイテムを持ってきている印象ですね。

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石田:そうですね、頭まわりにはハリスツイードのイヤーマフでアクセントを付けています。あと、スニーカーはコーデュロイ地になっているのがいいですよね。この辺りは70〜90年代っぽさを意識しました。イヤーマフって意外と実用性も高くて、それでいてワンポイントにもなるのでオススメです。ぜひ挑戦してみてほしいですね。

 

Look 02

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A.Q.編集部:このコーデは、見るからに暖かそうなアイテムの組み合わせですね。

 

石田:想定は真冬ですね。ポイントはダウンのインナーに持ってきている球芯柄のニット。このアイテムは、70’s 80’sっぽい個性的なデザインがいいですね。ボトムスに合わせているのはメランジのイージーパンツ。裾が黒いリブの切り返しになっているのがポイントです。このリブとスニーカーのおかげで、ダウンを使ったコーデでも山っぽくなりすぎない、都会的な雰囲気が出せたと思います。あとは…。このコーデの特徴といえば、なんといってもフライトジェットキャップでしょう。昨今トレンドの軍モノの流れで、最近キテるアイテムです。全体的にベーシックなアイテムでまとめているので、こういうインパクトの強いものでも違和感なくハマるんですよね。

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Look 03

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石田: 基本的に僕はコーデは2色、多くても3色で作るのがベストと思っているんです。今回のコーデは見ての通りブラウンとブラックが主役。王道のカラーリングなんですが、素材や編み方にこだわることで、「ちゃんと分かってる」感が出せると思います。

 

A.Q.編集部:なるほど。スヌードとかも最近使っている人をよく見ますが、なにかコツなどはあるのでしょうか?

 

石田:このスヌードはケーブル編みなんですが、ザックリ感がいいですよね。スヌードは取り入れるだけでメリハリが出るのでオススメなんですが、個性の強いアイテムなので、気をつけないとコーデの中で主張しすぎちゃう。今回はカラーリングをインナーと同系統で合わせることで、ボリュームがありながら浮きすぎないよう工夫しています。

 

A.Q.編集部:こちらはバッグも含めてのコーディネートになっていますが、その理由を教えてください。

 

石田:フェイクレザーの2WAYバッグなんですが、これも意図があって選んでいます。さっきも言ったように、スヌードを使ったコーデってメリハリが出る反面、ちょっとフェミニンな印象になるんですよね。特に今回はモデルの高橋君が中性的な雰囲気を持っているので、フェミニン過ぎる感じにならないよう、男っぽいレザーを持ってきました。

 

Look 04

石田:見てもらって分かるように、グレーが主役のコーデです。アウターとボトムスは同じウールジャージー素材なので、セットアップっぽく見えるのがポイントですね。コートは肩がほどよく落ちているんですが、このシルエットが僕はスゴく好きなんです。落ちすぎても違和感があるので、バランスよくデザインされていると思います。インナーに持ってきているニットは、幾何学に編まれたジャガードクルーネックなんですが、これは実は結構クセが強いアイテム。でも同系色のコーデに取り入れると、ほどよいアクセントになりつつしっかりと馴染むんですよね。

 

A.Q.編集部:グレートーンのセットアップというのがすごく上品なんですが、キャップとかスニーカーとかで、固すぎないというか。その辺りも意識されているんですか?

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石田:そうですね。どちらかというと、若い人たちが取り入れやすいコーデを意識しました。肩にチカラが入りすぎていないんだけど、デートみたいなちょっと頑張りたい日に着て欲しいというか(笑)。なので、小物はキャップとかスニーカーとか、あえてストリートっぽいものをチョイスしています。あとはさりげなくポケットにハリスツイードの手袋を差し込んで、ちょっとしたアクセントにしています。

 

Look 05

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石田:実はこのコーデは、さっきのLOOK4とほぼ同じアイテムを使っているんです。小物とカラーリングを変えるだけで、イメージが全然違ってくるというサンプルとして見てもらえれば。先ほどのコーデがグレートーンだったのに対して、こちらは黒と白のメリハリコーデ。アウターとボトムスがテロっとした質感なので、白のニットでパキッと締めています。これも僕好みのスタイリングですね。適当にサラッと羽織った感じがするのに、しっかりとこだわりが見えるというか。抜け感がある、大人のコーデだと思います。

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A.Q.編集部:ありがとうございます。お話をお伺いして、当たり前ですがスタイリストさんはかなり計算されてコーデを作り上げていることが理解できました。特に最後の2つは同じアイテムでも全然印象が違うので、着まわしに悩んでいる人にはいい参考になったのではないでしょうか。ありがとうございました。

 

石田:普段はこうやってコーディネートについて言葉で明確化していくこともあまりないのでいい経験になりました。こちらこそありがとうございました。次はレディースですね。引き続き、宜しくお願いします。

 

(レディース解説はこちらから)

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